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昨年の暮から取り組んでいるプライベートプロジェクト「Era Web Architects」が再始動しています。コロナ禍でストップしていた分、9月ごろから加速度的に活動を展開しています。

この記事では、その進捗と今後の展開についてお話しします。

■Era Web Architects プロジェクトとは

そもそもの発端は、ボク自身の転身がキッカケでポートレート撮影をしたところから始まっています。業界をまたいでの転身でもあったため、振り返ってみたときに、これまで多くの時間を費やしてきた経験の価値自体が薄れてしまったように感じたことが発端です。

これまで関わりの深かった方々をリスペクトすべく、主にWeb黎明期から活動されていた方々を対象にポートレート写真展を企画しています。ボクのプロフィール写真を撮影していただいたNYでも活躍中の写真家坂本貴光さん(一文字違い)との合同プロジェクトです。

10月頭にその全貌を見えるように、プロジェクトメンバーと協力して、公式ウェブサイトを公開しましたので、もしまだご覧になっていない方がいましたらぜひご覧ください。

ウェブアーキテクトとして並ぶ面々は、ボクが当時ロールモデルとして見ていた方や戦友とも呼べる方々を選出しており、受賞歴やどこかの団体に偏ったものではありません。

この活動を通じて、後に残らない(残りにくい)デジタルでの経験価値を、人にフォーカスして次世代へと繋ぐアーカイブプロジェクトとして取り組もうというものです。

■これからの展開は…

来年(1月〜3月の間)に、都内ギャラリーでの写真展を企画しており、その入場チケット販売などはクラファンを予定しています。

現在は、ウェブアーキテクトのポートレート撮影を順次すすめており、撮影を終えたものはデジタルレタッチ作業にすすめています。ちなみに撮影は、Platon氏と同じ機材(宇宙にも持っていったハッセルブラッドのカメラ)での撮影とあって撮影中もテンションが上がりまくりです (笑)。

また、ウェブアーキテクトを掘り下げるべく、オンライン配信チャンネル(Youtube チャンネル)を今月開設しました。対象となった方々をゲストにお呼びし、当時のエピソードなどを交えたトークを毎週お送りする予定です。

次回 #4 は今週の金曜日ですので、ぜひご視聴ください。

さらに、オンライン配信でのトーク内容を抜粋し、大手Webメディアでの配信も予定しています。こちらも後日ご案内します。

今後の情報やお知らせ等は、Youtubeチャンネルの登録と合わせて、Facebookページのほうをぜひチェックしてください。「いいね!」していただければ嬉しいです。

フォローよろしくお願いします。

※この記事は、個人ブログからの転載です。


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「それは、ライブ配信にする必要がありますか?」と思ってしまうことはありますか? 逆に、クライアントからそう指摘されたことはありますか? きっと映像コンテンツにお詳しい方であれば、その切り返し方もよく心得ているとおもいます。

先日の稲本さんとの対話のつづきになりますが、最近ライブ配信をする機会は増えてきたものの、「なぜライブ配信なのか?」についてきちんと考えたこともなかったので、この機会に整理してみようとおもいます。

「映像コンテンツ」といってもこの場合、セミナーなどのイベントを指しているのですが、それをライブ配信するほうがいいのか編集後に配信するほうがいいのか、といったあたりについての整理です。

だいぶ言葉が錯綜してきそうなので、まずは言葉の意味を整理しておきます。

配信方法

  • オンライン配信 = インターネットを使って配信すること

オンライン配信の種類

  • ライブ配信 = リアルタイム視聴 = 編集しないで配信すること
  • オンデマンド配信 = アーカイブ視聴 = 編集して配信すること

ライブ配信の利点

ビジネスにおいて「オンラインイベント」と言う場合、「Zoom」などを使いライブ配信する場合が多いとおもいます。技術的によくわからない方には「ビデオ会議」を一般向けにもオープンにした状態をイメージされるとよいかとおもいます。

イベントにリアルタイムで参加することで、ディスカッションに参加できたり、その場でアンケートに答えたりといった相互作用が利点のひとつかとおもいます。

また、ライブ配信用のプラットフォーム(Facebook Live や Youtube Live 等)を使っている場合、後から視聴できる場合もありますので、ライブ配信を見逃しても後から視聴できるという利点も加わります。

ライブ配信の利点

  • 視聴者とのリアルタイムの相互作用(チャット等)
  • 即時性・即興性あるコンテンツ
  • 長時間配信に向いている
  • 制限時間内で見ることができる

オンデマンド配信の利点

  • 情報や問題提起などワンウェイ
  • 高品質コンテンツ(優れたグラフィクスなど)
  • 短時間配信に向いている
  • いつでも見ることができる

そうすると「オンラインイベント」とは、ライブ配信とオンデマンド配信の両方を兼ねていると見ることもできるため、実は「ライブ配信」と言っている場合のほとんどは、ライブ配信されたものを後から視聴しているという場合も少なくありません。

実際に視聴回数だけで比べてみても、後から視聴する人のほうが多いことはほとんどです。

コンテンツ特性の違い

そうすると、そのコンテンツの特性やその参加者属性にも違いが生まれてくるようにおもいます。一般論で書いてみます。

ライブ配信(視聴回数)が多い場合:

  • 鮮度あるフロー系の情報提供やその場だけ体験価値がある
  • 今見ないと乗り遅れてしまう義務感を持つアーリーアダプター

アーカイブ配信(視聴回数)が多い場合:

  • ストック系の情報提供や知識習得などのノウハウ
  • あとで見ればいいや的発想のレイトマジョリティ

たとえば、キャズム理論の図に重ねてみてみると、アーリーアダプターは全体に対して絶対数が少ないわけですから、ライブ配信を見る人はアーカイブ配信を見る人に比べて数が少ないのは当然のことです。

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とすると、そもそもライブ配信をしなくてもアーカイブ視聴だけで成立するのではないか、という疑念(仮説?)が浮上してきます。ビジネスにおいては手間をなるべく省きたいわけですから、その気持もわかります。ただ、この仮説は大きく間違っているとおもいます。

当然ですが、アーリーアダプターが利用している〈質〉だからマジョリティ層も利用するという市場原理がありますので、アーカイブ視聴だけにした場合、アーリーアダプターが反応するモノがない状態になり、その後のマジョリティ層も反応がしづらくなります。

つまり、ライブ配信とアーカイブ配信はセットで考える必要があり、それぞれの参加者属性は異なりますが、時系列として、波及するという意味においては、それらはつながっていると見るほうが自然だといえます。

編集の価値とは

山下達郎さんの発言について書かれた「インターネットによるライブの生配信は「幻想」です」に書かれている、いわゆる品質に対するこだわりについては、ライブ配信とオンデマンド配信における編集の価値にも通じるところがあります。

この記事の冒頭で、編集しない「ライブ配信」と編集する「オンデマンド配信」と書きましたが、単に、編集する・しないだけではなく、そもそも編集の種類が違うのではないかと考えるようになりました。それは「Co-Creation(共創)」という視点です。

オンデマンド配信における編集 = 作り手の価値観でつくるもの
ライブ配信における編集 = 共創の価値観でつくるもの

オンデマンド配信であれば、配信するまでの間に収録したものを編集し配信者の納得した状態で配信を開始することができますが、ライブ配信の場合は、配信者の想定しないことも含めて配信されてしまいます。その代わり、参加者同士のディスカッションや速報などの情報提供が可能になります。

これをもし企業からの依頼で配信しているとするならば、関係者が思ったとおりの状態で配信することができるオンデマンド配信のほうが圧倒的に安心です。

ノンフィクションとは

さてこれを、作り手の価値観としての「作品」という観点で考えてみると、フィクションとノンフィクションの違いにも共通するようにおもいます。見る人にとっては、完成されたフィクションを好む場合と、ノンフィクションを好む場合とに分かれることがありますが、それと似ています。

映画のように完成された作品を好む場合は、後世までつづいてほしいもの、残しておきたくなるもののような気がします。つまりストックです。反対に、ドキュメンタリー番組は、今起きていることを自分でも感じたい、その場だけで後には残りにくいもの、つまりフローです。

ノンフィクションの良さは、新規性・創造性・即時性・偶発性など、虚構を加えないことによる真実性、リアリティがあることではないでしょうか。

もし企業からの依頼で配信する場合、そうしたキーワードと親和性がない取り組みの場合や、配信するコンテンツとの親和性がない場合には、ストックだけで考えるほうがいいのかも知れません。

「配信セミナー・テクニック」セミナー告知

ということで、こんなことをツラツラ考えているのですが、9/24 にロクナナのオンラインセミナー『配信セミナー・テクニック』に登壇することが決まりました。

このブログで書いていることはもちろん、先日の24時間ライブ配信マラソンでの環境の話、ツール類や機材など、コロナ禍でどういう経験を自分がしてきて考えているか、についてお話しします。

Udemy や Youtube などで常に発信されている H2O space の谷口 允さんとともに登壇するのたいへん心強いです。お時間ゆるす方はぜひご参加ください。

ちなみに、録画版の申し込みも開始しておりますので、アーカイブ視聴できます。

※この記事は、個人ブログからの転載です。


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3年前に、一人で挑むライブ配信番組『24』をしていましたが、このたびチャリティイベントとして8月24日に「24時間ライブ配信マラソン」に挑戦しました。その記録として書いておこうとおもいます。

背景

今年の3末くらいからコロナ感染のニュースが続き、緊急事態宣言も出たりして、テレワークが続いています。そんなコロナ禍で、なんだか気分が晴れずモヤモヤしている毎日を払拭したい、そういう気持ちが次第に強くなってきました。そんな中、「24の番組はしないの?」と友人に言われたことがキッカケで、たしかに今ならできるかも、と今回の企画を考えるようになりました。

8月19日に、田口真行さんのイベント『1カ月前ですが。』をライブ配信したときに、『24』の復活と24時間ライブ配信を提案しました。24時間ライブ配信は実は3年前に田口さんとは話していたので、イメージは共有しやすかったです。

テーマは「のたりのたり」としました。一日中ライブ配信をしている様を、与謝蕪村の歌「春の海 終日(ひねもす)のたりのたりかな」からとっています。さらに、参加無料にしたうえで、チャリティで寄付チケットを購入いただくようにしました。

配信環境

3年前は、田口さんのオフィスにお邪魔していましたが、今回は自宅からのライブ配信です。田口さんも重用している「Ecamm Live」を配信ツールに使うようにし、対談時には「Skype」のビデオ通話を NDI を使用し Ecamm Live 側から操作します。機材等は以前書いた記事「HDMI or USB-C Connected TYPE」にもありますが、一眼カメラ「SONY α7 III」を「ATEM Mini」につないで配信します。

事前のテストでは、USB-C 接続で使っていたんですが、Skype 側からバーチャルカム「CamTwist」が認識しないこと、iPad Pro 画面とルミナンス合成をしたかったことから、直前に HDMI ケーブルを刷新し ATEM Mini につないで実現しました。

プログラムとゲスト

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今回、多彩なゲストをお招きしてお送りすることができました。総勢21名(+クマレルの相談者2名)です。突然相談させていただいたにも関わらず、皆さんご快諾いただき感謝のしようがありません。

24時間のプログラムのため、1時間おきにゲストを入れ替えるということをはじめに考えました。参加可能な時間帯をゲストにお聞きしたうえで調整をするということで、タイムテーブルごとに振り返ってみようとおもいます。

01:00~ オープニング w/ 田口真行・森下千津子

今回、24時間配信をするうえで『プロ機材ドットコム』の森下さんからLED照明「ロールフレックス T12」をお借りすることができました。事前に設置の仕方等をビデオでお送りいただいたり、たいへんお世話になりました。当日はいつもとは違う雰囲気の森下さんでしたが、おかげさまで番組中は安定して照明をあて続けることができました。

01:00~イベント w/ 鷹野雅弘

久しぶりに鷹野さんとお話しすることができました。以前は CSS Nite のイベントに登壇させていただくことが多かったのですが、今回は逆にゲストとして参加いただきました。DTPをされる前について聞いていたときに、音楽好きで歌手のプリンスの曲が好きだというお話しがありました。採譜をされていることや関連するグッズ等をお持ちだという点が新鮮でした。

02:00~緊縛 w/ 高瀬ヤスジ

ウェブ系から緊縛の世界に転職した高瀬さん。久しぶりにお話しすることができました。現在は、フリーの緊縛師でもあり、映像編集なども行っているとのこと。常にカウンターカルチャーを意識されている高瀬さんが、ご自身のチャンネルづくりからインプットの仕方などについて詳しくお聞きすることができました。

03:00~ゲーム w/ 田口真行

当初、ゲームをするつもりでしたが、テーマ曲をつくるという田口さんの意向もあり、この時間は田口さんの楽曲づくりの時間としました。以降「テーマ曲『のたり』」にまとめていますのでご覧ください。

04:00~ネットサーフィン

以前に WeWork でプレゼンした『UI/UX Design for Mobility』を部分的ですが再演し、その中にあるMaaSアプリについて実際にアプリを触りながらレビューをしようと思っていたのですが、iPhone の電池が少なくなっていたため、ミラーリング等を断念し、スライドのキャプチャをもとにお話しすることができました。現在『MaaSアプリデザインガイド』をeBookとして作成中です。

05:00~イラスト

iPad Pro を使ってイラストを描くわけですが、3年前の番組でも同様に「Procreate」を使ってリアルタイムで絵をルミナンス合成して見せるようにしています。今回は、以前に書きそこねていた猫をモデルに描いてみたのですが、描き方を忘れていたようでなかなか進みませんでした。

そしてこのあと、6時直前にボクのカメラの接続が一時的に切れてしまうハプニングがありました。原因は、iPad をUSB接続した際に出たアラートを間違って押してしまったようです。カメラは一時切れましたが、さいわい田口さんとデュアル配信をしていたため、落ちることなくそのまま [Go Live] を押して続けることができました。

06:00~着付け w/ 淺田瑞子

彼女は元同僚ですが、5年前から地元で着付けをしています。3年前に京都であったイベントでデニムの着物を選定していただいたことをキッカケに、当時の『24』の衣装にさせてもらっています。今回は、オンライン着付けにチャレンジし、帯の結び方『貝の口(帯結び)』を教わりました。彼女の転職の背景から、強みの再発見などを改めて聞くことができました。朝早くからありがとう。

07:00~ラジオ

実はこの時間もイラストの続きを描こうとしていたんですが、「7時はラジオの時間!」とメッセを複数の方からいただいたので、その日のニュース、Twitter のトレンド等をとりあげて、朝のラジオ風にお話しすることができました。結果、イラストは未完成のまま終わることになりました…。

08:00~ヨット w/ 廣中龍蔵

ボクの上司の廣中さんには、趣味でされているヨットのお話しをみっちりしていただきました。最近チームでご購入されたヨットのクラス(モデル?)を引き合いに、なぜヨットをすることになったのかという学生時代の経緯や、世界チャンピオンと同列で参加することになる競技における難しさ、マンパワーに完全依存してしまう技術力の違いなどご苦労の点など聞くことができました。趣味の話なんて新鮮すぎました。いつかヨットに乗ってみたい…。

09:00~民主主義 w/ 原 裕・八木橋昌也

おふたりは『ぱちはらダイアログ』というライブ配信番組をされており、いつか参加してみたいなと思っていたところを逆にこちらに参加していただきました。「民主主義」というテーマでしたが、八木橋さんは「自由」という言葉も使っており、デザインの作り方(Co-Creation)や誰でも発言しやすい現場づくりなどについて詳しく聞くことができました。彼のブログに細部は書かれているのでこちらもご覧ください。今度はボクが彼らの番組に参加したいとおもいます。

10:00~プレゼン w/ 鷹野雅弘

2回目の登場では、プレゼンについてお聞きしました。最近あったリアルとオンラインとデュアルで配信した結果の失敗談や、グリーンバックについてお話しいただきました。後半は、アクションをショートカットに割り当てることでできるTIPSを多く教えていただきました。ツイッターにそのつづきを投稿されているのでご覧ください。

11:00~フットウェア w/ 池田僚介

現在、「barefoot」というフットウェアの開発プロジェクトを一緒にしている静岡の池田さんからは、プロジェクトの背景から現在の課題についてお話しすることができました。もうそのままミーティングしている風に。既存の競合ではなく差別化はどこにあるのか、ハプティックなどのプロトづくりについて話をすすめることができました。IoTエンジニア募集中です!

12:00~大河 w/ 勅使純雄

以前に、小田原城攻めと称して小田原城跡のセンゴク原画展や石垣城跡、山中城にふたりで行ったこともあり、歴史オタだと自称する登山家でもある勅使さんからは、城作りについてや大河ドラマについてお話しいただきました。『麒麟がくる』の信長は現在の研究結果から導き出したチャレンジだとして、来週から再開する大河ドラマ『麒麟がくる』が楽しみになりました。次は、丹波に行きたいね。

13:00~映画 w/ 山藤茂樹・鶴飼博将

ふたりは元同僚で、現在『映画でしゃべらnight!』でライブ配信をしているということで、この時間はお昼ですが、その番組を移植していただきました。テーマは「アカデミー賞」ということで、その歴史を弾丸トークで繰り広げておりました。ちょっと音声ノイズが断続的にあったので、聞きづらかったところがあるかとおもいます。そして実はこの間に、おにぎりを食べたり、カメラのバッテリーが切れてしまい交換していたりしました。

14:00~デザイン w/ 長谷川恭久・山本麻美

麻美さんとは初対面ではじめてお話しさせていただくことができました。もともと音楽からスタートしていることや、現在はVUIなどいわゆるスクリーンのUIからは離れているなど、UIやUXについてのお話しもできました。恭久さんはツイッターやブログ等でちょくちょく拝見していたこともありましたが、実際に話すのは久しぶりでした。情報整理の仕方から組織における取り組み方、イノベーションについてお話しできたとおもいます。とても濃い時間でした。

16:00~スマートシティ w/ 池田僚介・中村健太

某プロジェクトにメンツとして参加しているお二人と、とくにLedgeの中村健太さんとはほんとうに久しぶりにお話しすることができました。池田さんからは、ウェブ系からそうしたAI系やボクのモビリティ系に舵を切った背景を聞かれたり、スマートシティという大きなことよりサービス単位で新しい分野にチャレンジすることについて話ができたとおもいます。かなり眠たかった…。

17:00~スニーカー w/ 中尾 豊

スニーカー好きと聞いていたのですが、思った以上にスニーカー愛が強かったです。結果3足の『エアジョーダン』を見せていただき、なにがどういいのか教えてもらいました。福井で知り合ってから何度となくご一緒させてもらい、一時は心配することもありましたが、9月末には新しい本も発売になるそうでたいへんご活躍中です。

18:00~歌詞 w/ 稲本浩介・千貫りこ

歌詞を分析してもらい「具体的⇔抽象的/難解⇔平易」を解説いただきました。久しぶりのりこさんは浴衣姿で、稲本さんのいる福岡はまだ明るかったです。ふたりは「チャゲ&飛鳥」好きとして、以前からカラオケ等でよくご一緒させてもらう仲でしたので、「ならではのリアリティ」として「具体的かつ平易」という傾向と対策をいただくことができました。

19:00~特別ゲスト w/ マキタマシロ

急遽、千貫りこさんと同じファンでもあるシンガーソングライターのマキタマシロサンに登場してもらいました。TV番組のエンディング曲にもなった『東京カラフル』は聞いたことある方もいるとおもいます。現在はイチナナ(SNS)等で活躍中とのことです。りこさんと行ったライブのときに歌っていた高橋真梨子の『for you…』もまた聴いてみたい。ぜひまた彼女のライブに参加したいとおもいます。

20:00~和太鼓 w/ 山田恵理子

和太鼓集団『響屋(おとや)』のユニフォームに身を包んだ山田さんからは、3年前にも使わせていただいた『東風』と『もう一つの花』『KAGURA』の発表会映像を流させていただきました。お腹に直接響いてくる和太鼓の演奏は迫力もあり、その中にあるストーリー(流れ)を見つけたときには感動しました。やはり和太鼓の演奏はボクは好きだなあ。来年のイベントにはぜひ参加してみたいとおもいます。

21:00~クマレル w/ 松尾茂起

松尾さんが代表を務めるウェブライダー社の新サービス「クマレル」での生相談をすることができました。事前に「聞き手」として登録し、本番では2名の方に「話し手」になってもらい、さまざまな相談にお答えすることができました。とくに、情報設計についてや新しいチャレンジについての向かい方などが話せました。さいごには松尾さんともゆっくり話せて楽しかったです。

23:00~ミュージック w/ 田口真行

以下をご覧ください。

テーマ曲「のたり」

このイベントを企画したときから、田口さんは番組の曲をつくろうと言ってくれました。もちろんボクも大賛成だったわけですが、まさか歌詞を自分でつくるとは、まさか自分で歌うことになるとは思ってもみませんでした… (笑)。

当初のプログラムでは 3:00 に田口さんと「ゲーム」をする予定でしたが、急遽曲づくりの時間に変更し、90年代ポップス風の曲作りがスタートしています。その後、9:30 の時点でほぼ完成したとメッセージを受け取っています。このタイミングで田口さんはライブ配信をしていました。

番組は進行中でしたので、その間に曲を聞くこともできなかったのですが、20:00 過ぎに隙間時間ができたので急遽田口さんから曲を聞かせてもらうことができました。

それで歌詞をつくるということですが、そんなに急にできるわけはありません (汗)。

その後もプログラムが続き、結局 22:00 少し前にようやくきちんと時間がつくれたので、ローカルでメロディを聞きつつ、iPad Pro に手書きで歌詞を書いていきました。そのときの模様は、田口さんのライブ配信で中継されているのを見ることができます。

イベントのテーマ「のたり」という言葉をサビに使うようなことを田口さんは事前に話されていましたが、頭の中で歌ってみると滑舌が悪いこともあり、「のたり」はあまり使いたくないなと思うようになってました。

終了30分前くらいにできあがった人生初の歌詞づくりの成果

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あの日見たあの日の記憶
今までものたりと見ていた
あれこれと話したね
ゆれていた君の顔
朝焼けの空見上げていた
遠い日のあの空へ
「のたり」作詞 坂本貴史

曲と歌声を Skype 越しにミックスして完成した曲👇

メロディや音に言葉を合わせることの難しさを痛感しました。そのうえでストーリーをつくるなんて神業以外の何ものでもない。メロディや音を聞いて、それに合う言葉を探すことを繰り返します。「あの日見た」「あれこれと」「ゆれていた」は比較的最初からハマっていて、そこからストーリーを考えました。

今回のイベントの背景にある「3年前からのおもい」というのと、18時の回でりこさんや稲本さんからもらった「ボクならではのリアリティ」を入れて考えました。「ゆれていた」のは、「君の顔」とつづけていますが、実は話しながら寝ていた自分の姿を重ねています。

ライブ配信ならではとして、Skype を通じて音と歌をネットワーク越しに重ねて配信するという荒業でさいごを締めくくることができました。

ライブ配信マラソンの結果

途中で途切れることなく配信しつづけた結果、24時間1分23秒のライブ配信となりました。個人での24時間ライブ配信は他に類を見ないのではないかとおもっております。

総勢21名(+クマレルの相談者2名)にご出演いただき、970回の視聴、寄付チケットの購入は50名を超えることができました。今回の収益は『WHOのための新型コロナウイルス感染症連帯対応基金』にとりまとめて寄付します。

ただ残念なことに、Youtube Live は12時間を超えるライブ配信は自動アーカイブされないようで、現時点でも見返すことができません。検索結果には出るしログはしっかり残っているのですが…。この状態が変わらなければ、本当に幻の配信になってしまいそうです (汗)。

ライブ配信という現代の技術で挑戦したわけですが、視聴した人々の記憶にしか残らないものになってしまいました。…まぁそれもいいか、とすでに懐かしく思っている今日このごろです。

いずれにしても、当初の目的でもあるコロナ禍におけるモヤモヤを払拭するキッカケになったのではないかとおもいます。自分自身は結局40時間以上起きていたこともあり、まだ眠気が取れないところが若干あります (汗) が、モヤモヤしていた気分を一掃するたいへん刺激のあるイベントにできたとおもいます。視聴していただいた方々にも、同じような感想を持っていただけたら幸いです。

着想から3年越しではありますが、発案から実施まで2週間もない状態から開始し、田口真行さんのたいへん分厚いサポートのおかげで途中で途切れることなく配信し、無事終了までこぎつけました。同じようなことをしたいという人はきっと少ないとはおもいますが、この経験をまた次につなげていきたいとおもいます。

ご協力いただいた皆さま、ご視聴・参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

※この記事は、個人ブログからの転載です。


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mmhmm の紹介動画「(日本語字幕)mmhmm ベータ版プレビュー」でフィルがスマホの画面を AirPlay でミラーリングしていますが、この仕方がわからなかったので調べていたところ、USB 接続でミラーリングはできるので、試してみました。

※AirPlay でのミラーリング方法がわかりました(頁末に追記)

用途としては、アプリのレビューなどをプレゼンすることが考えられるので、ボクもこれを使ってアプリのレビューなんぞをしてみようかと思っています。

さて、ポイントは3つあります。

  • AirPlay ではなく USB 接続(つまり有線)
  • QuickTime Player でカメラ指定するだけ
  • mmhmm からは画面共有で QuickTime Player を指定

AirPlay ではなく USB 接続

AirPlay ができると思って調べてみましたが、どうも mmhmm 側(Mac側)で iPhone から受け付ける AirPlay 機能(プロトコルの起動)がなさそうです。もしかすると、後日アップデートが出て解決するのかも知れません。

予想としては、mmhmm で [On air] を押すことでプロトコルが起動し、スマホから AirPlay で画面共有できるのだと思います。ちなみに、Mac が macOS Mojave(10.14.x)なので、そのせいもあるかも…。

iPhone の画面を Mac で映す Mac アプリはいろいろあるようですが、アプリを入れなくても USB 接続 + QuickTime Player でのカメラ指定で、スマホのミラーリングができるので今回はその応用で実現します。

USB Connected iPhone
USB Connected iPhone

iPhone の場合、Lightning — USB-A ケーブルで、iPad Pro の場合は USB-C — USB-C ケーブルで試しています。ちなみに、iPhone で Lightning — USB-C ケーブルでも問題ありませんでした。参考: Anker PowerLine II USB-C & ライトニング ケーブル

次に、Mac 側で QuickTime Player を起動し、メニューの [新規ムービー収録] を開き、レコーディングボタン右にある [▼] のプルダウンから、USB 接続した端末(iPhone ないし iPad Pro)をカメラ指定します。これで、接続した端末のホーム画面含めミラーリングできます。

QuickTime Player
QuickTime Player

mmhmm の画面共有 [Add Screen Share] で、QuickTime Player のウィンドウ [ムービー収録] を指定すれば、接続端末の画面を共有することができます。ちなみに、QuickTime Player で録画をスタートしているわけではなく、[ムービー収録] という名前のウィンドウを指定しているだけです (為念)。

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Rooms(背景画像)にはめ込み画像を使う

これは個人的な好みでもありますが、スマホの画面共有する場合、スマホの端末をもった背景画像にはめ込むと臨場感が湧きます。また、ミラーリングする端末と同じ端末画像(フレームや筐体)にはめ込むことで実際の見え方のシミュレーションにも使えます。

iPhone の共有画面を Androind の背景画像にはめ込むと嘘になりますが、実際にはありえない組み合わせ表現が可能になることも魅力の一つだと思います。

試しに、Android 端末の背景画像に、iPhone の画面共有を当てはめてみました。エッジが丸くできるようになれば、かなり再現性は高くできる気がします。

Rooms
Rooms

また、「Placeit」などのジェネレーターサイト(はめ込み画像専用サービス)を使用すると、スマホのほかにもパソコンやテレビ、さまざまな広告媒体まで使用できるため、いろいろな表現にも使えそうです。

Placeit
Placeit
Placeit

ファースト・インプレッション

はじめ mmhmm はストリーミング配信ツール(Zoom とかと同じ)だと思って見てしまっていましたが、一人で発信したい場合に使う「パーソナル・プレゼンツール」のようです。https://placeit.net/

自分なりのファースト・インプレッションは、以下のようになりますので参考にしていただければと思います。

良い点

  • 自分のカメラと背景のカスタマイズが可能
  • 背景には動画も使える
  • スライド配置は一つだけ
  • カメラも一つだけ

悪い点

  • 招待できない(一人配信用)
  • レイアウト変更ほぼできない(Roomsでスライド位置の変更のみ)
  • ブラウザのタブ指定ができない
  • 配信機能を持たない(配信ツール側からカメラ指定)

あと、サウンド系の機能がないみたいです。これもプレゼン時の“絵”にフォーカスしているからでしょうか。

しかし、紹介動画を見返せば見返すほど、グルーンバックにしないとその魅力も体現しきれないなあと思った次第です。グリーンバックを導入しようかなあ… (ぼそ)。

AirPlay でのミラーリング方法がわかりました

mmhmm の AirPlay を使ったミラーリング方法について、株式会社ウィルビーの藤原さん @yoshio81 から教えていただきました。わかりやすい動画にしていただいてるので、こちらもぜひご覧ください。

その方法は、公式ヘルプページに記載があるらしく、サードパーティアプリを使用しないといけないということのようです。

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記載あるのは以下2つの Mac 用アプリです。それらから起動することで、iPhone から AirPlay (画面ミラーリング)できるようになります。

どちらも有料ですが、「ApowerMirror」というのが無料でできるっぽいです。一応トライアル版で試してできましたとさ👇

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もし、このほかにも mmhmm の外部連携に関する情報があったらコメントください。この記事でもアップデートしておこうと思います。


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当初、3月3日に開催予定だったイベント「[特別対談企画] 渡邉康太郎 x 井登友⼀ ~コンテクストのデザインとは~」を、7月20日にオンラインで開催することができましたので、ブログのほうでも振り返っておきたいと思います。

「コンテクスト」という言葉は、デジタルプロダクトのデザイン(情報設計やUXデザイン)に携わっていた自分には馴染みのある言葉ではありましたが、今回お話しを聞いた中で出てきた言葉(弱い文脈など)をいくつかのセッションに分けてご紹介しようと思います。

なお、オンライン上での会話を少し読みやすいように書き直したり書き足したりしていますので、ご了承ください。

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背景

Takram のコンテクストデザイナー渡邉康太郎さんの著書『CONTEXT DESIGN』は SNS で知ったのですが、「コンテクストデザイン」という言葉はこれまでも情報アーキテクチャやUXデザイン界隈で時折触れられていたテーマでしたので、それらとどう違うのかに興味がありました。そこで、HCDやサービスデザイン界隈でもご活躍のインフォバーン・デザイン・ラボ「IDL」のリードをしている井登友一さんに相談し、渡邉氏との対談というカタチでこのイベントを企画しました。著書は、もちろん事前に読ませていただきました。

言語化

今回のイベントで得た一番の収穫は「言語化」にあると思います。たとえば、渡邉氏の「語りの運動」や井登氏の「意味探し」などはそれぞれのお仕事についての紹介から出てきた言葉ですが、同じデザイン領域の仕事であっても表現方法はふたりとも非常にユニークです。

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コンテクストデザインとは

「コンテクストをデザインするのではなく、コンテクストなデザインをする※」という説明が一番理解しやすかったと思います。「コンテクスト」とは提供者からの一方的なものではなく、折り重ねていく関係性が生まれる状況を指しています。

※context(文脈)をデザインするのではなく、context(con-ともに texere 編む = 共創的)なデザインをする

コンテクストはスタティック(静的)ではなく、変化・時間・流れを含んでいる関係性を指しており、一緒につくることが一番大事なポイントでもあるということでした。

先駆的すぎたバレエ演劇『パラード』での先人ギヨーム・アポリネールの「シュールレアリスム(造語)」発言を引き合いに、語り得ないものを語れるようにする新たなモノサシの提案例としてご紹介いただきました。また、漢字に隠れて見えづらくなっている原義を解読した例として「南無阿弥陀仏」についてのお話しがありました。

人間中心かどうか

冒頭にも書いているとおり、情報設計やUXデザインに携わっていた背景から、人間中心設計(HCD: Human Centered Design)についての理解はあるほうだと思いますが、そうした設計をしたとしても最終製品を見ると「本当にこれが人間中心なのか」と疑問を抱くことも多くあります。

メッセージアプリの例では、メッセージを効率的にすばやく送れることをプロダクトのUI/UXの目標にしがちですが、それによって相手の集中を奪っていないか、というメッセージのやりとりにおける人間関係に着目した例は非常に興味深かったです。これは「Time Well Spent」という概念を提唱しているトリスタンハリス氏の講演に依るそうですが、目標設定がアップデートされることが重要だという話でした。

そのためには提供者だけでビジネスを考えるのではなく、ユーザーとともに作り上げていく関係性を考える必要があります。

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強い文脈、弱い文脈

  • 強い文脈とは、作品における作者の糸、歴史的な位置づけ、広く認められている読解を指す
  • 弱い文脈とは、ある個人の解釈や、その作品に結びつけているエピソードを指す

もし、あなたの会社のミッションや目的が、競合他社と同じようなものであれば、いっそ競合他社どうしで合併したほうが(社会にとって)いいのではないか。社会における企業の存在意義は、自分たち自身が何者なのか、しっかり言語化できなければいけないと渡邉氏は言います。

ただ、そうした強いビジョン(強い意思)がもともとある場合やその強さが保たれている場合は少ないため、如何に弱い意思から拾い上げ引き出すことが肝心だと井登氏は話します。具体的には、社員の声のほうに耳を傾けるようなこと。

ロベルト・ベルガンティ ミラノ工科大学教授の「意味のイノベーション」を引き合いに出し、inside out や outside in のような二分法に依存せず、社会配置(中心がない考え方)から対象を見ていくことも実験されているようです。

デザインの役割とは

中国の作家・閻連科のエッセイ(文藝)に「中国では、異なる声をあげることは難しいことである」としたうえで、「文学は無力であるが、文学は異なる声をあげることができる」とあるそうです。つまり、文学が担っている N=1 として弱者の声を如何に伝えるか、という役割は、先に述べている弱い文脈に相当していると見ることができます。

とするならば、マーケティング調査のような統計データや数字で多数の声をわかろうとする行為より、一人の声や様子などをもとに価値化する行為を重視するデザイン思考界隈の傾向は、弱い文脈にシフトする新しいデザインの役割として理解することができます。

リレーショナルアートやソーシャルエンゲージアートを引き合いに、「隠れている弱い文脈を引っ張り出すのがデザインに求められる」と井登氏は話します。

弱い意思を持ち続けるためには

グローバル化するビジネスにおいて、数社のプラットフォーマーから提供されるものを正解として享受してしまうと、一人ひとりが同じ答えに誘導されてしまう傾向をはらんでいます。そうした強い意思に巻き取られないために、如何に一人ひとりが弱い意思を持ち続けるかどうかが大切です。

ガンジーの言葉にこういうのがあるそうです。

あなたの行動は世界を変えることはできないかも知れない
でもあなたは行動し続けなければならない
あなたが世界に変えられないために

マハトマ・ガンジー

自分が世界に変えられれないために行動をし続けなくてはならない、と渡邉氏は言います。

井登氏からは、企業を法人(人格)として捉えると、これまでは取り上げやすい問題や解決方法を見つけていくことは合理的だったが、これからはやっかいな弱い文脈を取り上げていくことに価値を持つこと(勇気を持つこと)が大切だとお話しいただきました。

遅さが大事

ボクから『遅いインターネット』『弱いAIのデザイン』の本についてお話ししたところで、「遅さが今後大事になってくる」と渡邉氏は言います。遅延ニューロンというのがあり、伝達を遅らせる神経らしく生物学的にも「早いことが良いこと」ではないらしいです。

また、「あらゆる文化は遅延から始まっている」という学者もいたり、認識と行動が結びつく仕組みを引き合いに、時間をかけることで生まれる余裕やその価値、楽しさについても遅いほうが価値を生むというお話しもありました。

井登氏からは、読書において、一度読んでもわからない本を何度も読むことでわかってくる現象にも似ていると話しました。インプットとアウトプットは問われるが、途中のスループットは問われない。知識の質を深める意味においてもスループットで時間や回数をかけてのほうが質が深まるそうです。

その後、「読むエネルギーは20%でいい、読んだあと、棚卸しにエネルギーを使うことが重要」という話もあり、読書の仕方や古本に線を引いたりすることについて話しました。松岡正剛さんのエピソードでは、本の内容より、どうその本と対峙したかを書いているそうです。本の中にそのときの状況(食べたものとかただのメモ)を記憶していると見ることもでき、たいへん興味深い話でした。

俳句にみる共創の世界

日本語の対話のしくみは西洋とは違うらしいです。相槌の出現頻度が高いのが日本で、目を見てじっと聞くのが西洋。そのため、日本では、言葉のキャッチボールをするのではなく、一つのことを複数人で一緒に組み上げているような特性を持っているとも言えます。短歌や俳句の世界でも、上の句下の句を別の人がつくる連歌のようなものなどもあり、一つの作品を複数人でつくることにより所有者があいまいになっている場合も多いとも言えます。

ひとつの作品に関わった方が多いほうが、語られる量が増えるので好ましいと、渡邉氏は言います。日本は古来から、作家性をいろいろな人が持ち合わして文化の共創(共和)と呼べるようなものがあったのかも知れません。逆にみると、責任者不在のようなネガティブな発想も持ちやすい文化があるのかも。

実ビジネスでいかに実践するか

  • マクロな話、異なる声にいかに耳を済ませるか
  • ミクロな話、非合理的な日々の会話の中にいかに取り入れていく

弱い文脈を拾うことは、企業の中では全社員が関われることが大事だと渡邉氏は話します。キッカケをつくること、そのためにはアンケートフォームでもいいし、Takram では Notion を使い全プロジェクトの会議録が見れるそうです(情報の透明性が重要)。

企業活動は、そもそも合理性で説明できない部分に帰結するため、「火星に行く」などのような非合理な夢を言語化することにより、合理的な手段(物資を輸送するためのシャトル開発など)に思い至るようになるという話をご紹介いただきました。BCGのマトリクス(重要度・緊急性)で分布した場合に、一見重要ではなく緊急性もないものが意味を持つようなところを見ていくことが今後は求められるのでは、というお話しでした。

変化自体は目的ではない

(ビフォー・コロナに)戻ろうとする力が働く企業もあるが、以前のように戻れる保証もないし、実際には戻れないことも自明になってきています。

コロナ感染という世界的なパンデミックは、誰も予想ができなかった未来であったわけで、今後どうなるか未来は予想できないことが改めて明らかになったと言えます。そのため予想することよりも、自分たちが何をすべきか SpaceX を引き合いに「自分たちが望む未来を構想すること」が重要だと渡邉氏は話します。

井登氏からは、「意思を持ってやるしかない、強い意思を持つことだけが正解ではない。弱い意思でもいい、いろいろな関係者が持つ弱い意思を、どう編み上げていくかが企業の力量」とし「企業とは弱い意思があつまったもの、を認めることが必要だ」とお話しいただきました。

以上、まだまだあるのですが、今回はここまでをまとめとさせていただきます。

渡邉康太郎さん著『コンテクストデザイン』は、都内2箇所でご購入できるそうです。(2020年7月20日時点)


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ストリーミングにおけるセットアップについて、前回・前々回の記事で取り上げましたが、先日 Peatix のライブ配信「Peapod」を見たときに、何使っているんだろうと思って調べてわかったソフト「StreamYard」がだいぶよかったので、ブログでも書いておきます。

デザイン性が高い

ウェブ会議システムとして、Zoom や MS Teams、Google Meet については皆さんも何回かは使っていると思うのですが、ギャラリービューかウェビナービューのようなものがほとんどだと思います。そこにデザインのカスタマイズ性はなく、ただ画面キャプチャを並べているものがほとんどだと思います。

StreamYard は、デザインのカスタマイズ性にチャレンジしたソフトとして一目置ける存在だと言えます。ちょうど「mmhmm」β版がリリースされたタイミングで知ったというのもあり、この分野におけるデザインの重要性について考えるキッカケにもなりました。

前2回の記事で書いているとおり、そうしたデザインにこだわる場合には「OBS Studio」を使うというのが(ボクの中では)定石だと考えていたため、StreamYard の発見はボクにとっては嬉しい選択肢になりました。

編集画面

まずはじめに、ブラウザベースというのも、とっつきやすい点になるかと思います。ソフトのインストール等は必要ありません。試しに、2人招待した体で3台のカメラをつないだ状態にしてみます。

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  • 画面中央の配信画面下に並ぶのがレイアウトパターン
  • 画面右側にカラーやテーマ、ロゴなどの編集エリア
  • さらに右側には設定などのメニューが並ぶ

レイアウトパターンが選べる

レイアウトパターンを7つから選ぶことができ、いわゆるギャラリービューのほかにスライドを大きく見せるパターンや小さくしたパターンなど、何人かで対話するようなイベントや、スライドを使ったプレゼンなどに適したパターンがはじめから用意されています。

画面共有は、アプリ、ウィンドウ、ブラウザ(タブ単位)で指定できるので、こちらも申し分なく使えます。その共有した素材と合わせてレイアウトをパターンから選べるのでかなり楽です。

さらに、配信中にそのレイアウトを自由に変更することができるのも特長の一つでしょう。変更時にはスムーズなモーション(インタラクション)で変更できる点も、ソフトとしての完成度の高さがうかがえます。

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カラーやロゴ、タイトルなどの変更ができる

また、配信画面のカラーを変えたい、ロゴやタイトルを載せたいなど、イベントでの配信時に考えそうなことが揃っています。もちろん有料プランでは、編集範囲をさらに広げることができます。

OBS Studio でまっさらなキャンバスを目の前にしてレイアウトをゼロから試行錯誤するのと比べると、圧倒的かつ簡単にデザインクオリティの高い配信が行えます。

とくに、オーバーレイとしてレイヤー(1280×780の透過PNGファイル)を全体に重ねることができる点は、デザインの幅を大きく広げてくれることにつながります。ただ、レイアウトパターンには連動しないので、配信につき1種類だけという制約があります。

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ストリーム配信がすぐ行える

ライブ配信(Youtube Live や Facebook Live など)の準備として必要なストリームキー取得云々が自動化されており、配信先を指定するだけで(もちろんアカウントの認証は必要)すぐにライブ配信ができます。

配信先を複数選択するだけでマルチポストも可能なようです。

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おすすめポイント

  • デザインのテーマが編集可能(カラー・ロゴ・タイトル、壁紙など)
  • レイアウトパターンが7つ選択可能(配信中でも変更可、モーションもスムーズ)
  • オーバーレイとしてデザインしたレイヤーを重ねることが可能(1種類だけ)
  • ストリームキー取得の自動化(マルチポストが可能)

もちろん編集可能とは言っても、無料版だとロゴも変えられないですし、編集範囲はかなり限定的です。それでも、そうしたデザインにこだわる場合には試してみることをオススメします。

あと、複数人での活用はまだ試してみないのでわかりませんが、あまり大勢での利用は想定していないのでは、と思ってしまいます。多くて4人~6人くらいのスピーカーでの対話に適しているようにも思うので、そうしたケースがあればこのソフトを使ってみるのも手かと思います。

ということで、今後のオンライン配信については StreamYard で行いたいと思います。もし、そのあたりの情報をお持ちの方がいれば教えて下さい。

冒頭で調べた Peapod については「オンラインイベントの画面デザイン-StreamYardの場合」の記事を参考にさせていただきました。


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前回「WFH live stream setup」という記事を書きましたが、その後アップデートがありますので追加しておきます。

  • ATEM Mini(ビデオミキサー/HDMIスイッチャー)
  • Krisp(ノイズキャンセラー)

前提としては、前回の記事にあるとおり一眼カメラをウェブカムにしたうえでウェブ会議システム(Zoomなど)での配信を想定しています。なお、音についてはまだ理解が追いついていないので、今回の構成検討には影響しないようにしています。

今回、「ATEM Mini」を使ってみたかったことが主目的なので、HDMI 接続を改めてしたわけですが、結果としてはやはり USB-C 接続のほうが自分としてはやりやすいかなと思っています。まぁ一長一短があるので、そのあたりは個人の判断によるところが大きいですが (為念)。

わかりやすいように、ハードの構成とソフトの構成とを対比できるように並べてみます。

HDMI 接続とハード構成

まず、「ATEM Mini」を構成に入れた HDMI 接続のほうから説明してみます。

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  • 音声の入出力機器は、Yeti USBコンデンサーマイク で、ヘッドフォンでモニタリングできるようにしています。
  • 配信用マシンの Mac mini き USB-C で ATEM Mini をつないでいます。
  • ATEM Mini を介して3つぎ HDMI 接続をスイッチできるようにしています。
  • iPad Pro と Macbook Air は USB-C / HDMI 変換ケーブルで接続(HDMI / HDMI ケーブルと特に変わらない)。

HDMI 接続時における問題

  • iPad Pro を HDMI スイッチで呼び出すため、画面全体ごと共有されてしまうこと
  • プレゼンスライドを写すためには、別途ハードが必要なこと

iPad Pro はカメラで映したいだけなのでカメラアプリ単位で呼び出せればいいのですが、それができません。さらに、カメラアプリ「EpocCam HD」が HDMI 接続に対応していない。仕方なく標準のカメラアプリを使うも画面表示(メニュー等)がそのまま共有されるという問題にぶち当たりました。

簡単に説明すると、スイッチする対象がハードになる関係で、切り替える数分ハードが必要になることです。これは、配信マシン上で画面を切り取りしていたソフトに比べると明らかにデメリットです。また、ATEM Mini は再起動しないと認識しなおしてくれない点もありました。

HDMI 接続とソフト構成

さて、ソフトも見ていきます。

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  • 音声の入出力には、「Krisp」ノイズキャンセラー(ソフト)を挟んでいます。
  • ソースの切り替えにはソフトは不要です。「ATEM Software Control」でも対応は可能です。

この場合、「ATEM Mini」の物理的なスイッチで切り替えができるため、ソフトはとくに必要ありません。一応「ATEM Software Control」というソフトで操作は可能ですが、配信ソフト上でなにかを操作する必要はありません。ソフト上で画面共有する場合は必要です。

また、今回から「Krisp」ノイズキャンセラーを挟んでいるので、音声の入力(マイク)も出力(スピーカー)もノイズキャンセルが効く状態にしています。なお、当然ですが配信時のソフト側から呼び出す際には「Krisp microphone」を選択しないといけません(実はこの名前が途中から変わることが混乱の元のようです…)。

USB-C 接続とハード構成

結果、個人的にはこの USB-C 接続タイプのほうがシックリきています。ハードの方から見てみましょう。「ATEM Mini」に該当するハード機器がないため、比較的スッキリして見えます。

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  • 音声の入出力機器は HDMI 接続と同じです。
  • 配信用マシンの Mac mini に一眼カメラおよび iPad Pro を USB-C で直挿ししています。

さきほどの HDMI 接続と比較するとわかるのですが、HDMI スイッチ切り替え部分をソフト側ですべて対応している、という具合です。つまり、ハードで絵を切り替える HDMI 接続、ソフトで絵を切り替える USB-C 接続というふうに考えることもできます。

USB-C 接続とソフト構成

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  • 音声の入出力には、「Krisp」ノイズキャンセラー(ソフト)を挟んでいます。
  • ソースの切り替えは、「OBS Studio」で対応します。
  • OBS Studio から、3つのソースを呼び出します。
  • 一眼カメラは、Camera Live と CamTwist でウェブカム化、OBS Studio で「映像キャプチャデバイス」で指定します。
  • iPad Pro のカメラアプリ「EpocCam HD」を配信用マシンから「EpocCam Webcam Viewer」アプリで見れるようにし、OBS Studio で「ウィンドウキャプチャ」指定します。
  • 配信用マシンで Keynote を開き、「スライドショーをウィンドウで再生」、OBS Studio で「ウィンドウキャプチャ」指定します。

一画面上にそれらのソースをレイアウトする必要なければ、OBS Studio がなくても Zoom の画面共有で事足ります。

USB-C 接続時における問題

・OBS Studio で 「Virtual Camera」を使うと配信時に遅延が発生する

ということだけでしょうか。体感で 1 秒未満はズレる感じです。

ただやはり個人的には、配信マシン上のウィンドウを切り貼りしてソースの入れ替えが手元でできるほうが圧倒的に楽なので、ソフト制御のほうをオススメします。

最近このあたりについて、いろいろ調べ物したり勉強したり人のブログを読んだりしているのですが、やはり自分の環境との違いが少しでもあるとすぐに行き詰まってしまいますね… (汗)。

とくに、音声系であったり配線に関してはぜんぜん理解も追いついていないので、ぜひ知見のある方にきちんとご教示いただきたいなと思っております |д゚)チラッ

いずれにしても、こうした個人によるライブ配信やオンライン会議の需要が高まっているときに、こうした経験が自分自身でも持てていることに感謝です。

このエントリーに登場する機器についてのリンク集です。


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『MaaS x Card』を活用するワークショップを企画するファシリテーター向けに、わかりやいやすいガイドを作成しました。

クラウドファンディング「CAMPFIRE」でファシリテーション権をリターンとして販売していた経緯もあり、ファシリテーションするための材料の必要性も感じていました。そんな中、オンラインワークショップの需要がコロナ渦で強くなってきたため、その点を追加し改めてファシリテーター向けに用意した eBook(PDF)になります。

eBook(PDF)紙面サンプル
eBook(PDF)紙面サンプル

内容

カードのデザインについてや種類、移動における行動モデル、ワークシートの解説から実際にワークショップをファシリテーションするためのスクリプトを掲載しています。オンラインワークショップにおけるツールについてや使用できるデータのリンク集まで含みます。

目次

  • What’s MaaS x Card
  • Card kit
  • 7 Category
  • Behavior Mobility Model
  • How it works
  • Practice of Workshop Facilitation
  • User’s Group

仕様

  • PDFファイル(40ページ)
  • 各種データ(リンクつき)
無料サンプルを読む

※無料サンプルは、15ページ(リンクなし)です。

これまでカード(実物)がないと実施できないと思っていた方にとっては、カードのデータも合わせて提供していますので実施はしやすくなると思います。

オフラインでのワークショップでは、その進め方についてや場所や人数などの目安を掲載し、オンラインでのワークショップでは「Zoom」と「Miro」を使う場合のやり方や必要なデータ(Miroのキャンバスデータやスライド、カードのデータなど)をリンク集としてつけています。

各種データ(URL)サンプル
各種データ(URL)サンプル

ぜひこの機会に、ガイドおよびデータをお手元に置いてワークショップにご活用いただければと思います。

オンラインストアで販売中

『MaaS x Card』の販売もしているオンラインストア「MaaS x Card’s Store」からご購入いただけます。

ファシリテーターズ・ガイドを購入する

※ご購入には、STORES.JP にアカウントを登録する必要があります。

今後、オンラインワークショップを企画や主催をする機会も増えてくると思いますので、ぜひどういった取り組みをされたかなど Facebookグループ などで情報共有いただけると助かります。

最新情報は、公式ウェブサイト もしくは Facebookグループ のほうでご案内いたします。


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ほんの数カ月前まで「ワークショップ」といえばリアルでしかありえないと思っていたほうですが、COVID-19 の影響により一気にオンラインワークショップの必要性を感じることが増えてきました。

ビフォー・コロナ時代に開発した『MaaS x Card』も、御多分に洩れずオンラインワークショップというカタチを取り入れて計画しているところです。その計画の背景として、「WFH」の環境整備をしたので整理しておこうと思います。

※「WFT」とは、Work From Home の略語で、家で働くこと、を指す英語です。 つまり、在宅勤務のことです。

一眼カメラをウェブカムに

まず、ボク自身が完全テレワークになったこともあり、オンライン会議用にウェブカム環境を構築することにしました。ざっと以下のような構成です。

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  • ソフトは、Camera Live + Cam Twist で一眼カメラをウェブカム化し、ウェブ会議システム(Zoom / Google Meet / MS Teams など)に出力。

実は、ここに至るまで試行錯誤を繰り返したので、そのせいでずいぶんと調べたり勉強することができました。主な問題は2つありました。

  • HDMI キャプチャデバイス接続と HDMI パススルー問題
  • USB-C 接続による電磁波干渉の問題

ボクと同じように、このあたりで困っている方は案外多いんじゃないかとも思ったりします。

iPad を書画カメラ(OHP)に

自身を写す一眼カメラのほかに、手元を写すカメラを iPad Pro で実現しました。

いわゆる書画カメラ(OHP)風にしたかったので、アーム「Lomicall タブレット用アームスタンド」を用いて、カメラを下向きに吊るして撮影できるようにしています。

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  • iPad Pro に「EpocCam HD」アプリをインストールし撮影。
  • Mac 側で「EpocCam Webcam Viewer」を開いて 「OBS Studio」でキャプチャして表示。
  • iPad Pro は USB-C で Mac mini に接続。
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※「OHP」とは、オーバー・ヘッド・プロジェクタの略。透明フィルムに書かれた文字・図表などをスクリーンに投影する装置。講演会・発表会などで使用される。

ライブ配信を「OBS」集約型に

いわゆる、オーディオ・インターフェース(YAMAHA AG03 など)やビデオミキサー/スイッチャー(Blackmagic Design Atem Mini Pro など)を初めから導入していたらこんな苦労はしなかっただろうと思うわけですが、コロナ禍で価格も高騰し入手できない状態でもあったため、ソフトでできる範囲は OBS Studio に集約して配信できるようにしました。

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単体でのライブ配信の場合

  • Camera Live + Cam Twist から OBS Studio を経由して、ライブ配信先のストリームキーを取得して配信。

会議体のライブ配信の場合

  • Camera Live + Cam Twist からウェブ会議システムを開き、OBS Studio でキャプチャして、ライブ配信先のストリームキーを取得して配信。
  • Zoom であれば、直接 Youtube Live や Facebook Live への配信が可能。そのため OBS Studio 経由でなくても配信可。

とまあ、こういう具合に、いろいろ試行錯誤しながらではありますが、環境は整備できてきたと思うので、備忘録としてまとめておきます。

これを読んでる方でもし「ココはこのほうがいいよ!」的なご意見等あればぜひください。

つづき「HDMI or USB-C Connected TYPE」を書いたのでこちらも合わせてお読みください。


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WeWork 主催のオンラインイベント「モビリティにおけるユーザーエクスペリエンス」に登壇しました。そこでお話しした内容を少しだけ抜粋して解説してみたいと思います。

スライドは、Speaker Deck に公開しておりますので、合わせてご覧ください。

モビリティにおける UI/UX とは

まず、モビリティにおける UI/UX とは、アプリのことではありません。今回は、モビリティを代表する自動車の運転席にみられるユーザーインターフェースを取り上げています。自動車業界では古くから HMI※ という言葉を使っていますので、今回もそれにならい HMI と表現しています。

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人間と車との境界を次に示す5つのレイヤーで示す場合、内側から2つ目までの境界を指します。車の動力を操作する意味において、ステアリングなどのハードとインフォテインメントシステムなどのソフトはユーザーインターフェースの一つになります。

※HMIとは「Human-Machine Interfacen」の略で、人間と機械との間で情報のやりとりを行う境界という意味です。

HMI デザイントレンド

最近、SpaceX Crew Dragon のタッチインターフェースが話題になりましたが、その管制システムも含めとても現代的です。もちろん自動車に限らず、船や飛行機、スペースシャトルに至るまで HMI は共通の課題を持ちます。そもそも「操作のしやすさ」という観点では、さまざまな操作がある中、単純にレバーがタッチになるからといって、操作がしやすくなるとは限りません。

昨年、米軍駆逐艦の操作をタッチからレバーやスロットルに戻すという事件も話題になりましたが、タッチ操作が誤操作を生むのではなく、タッチ操作の習熟度が低すぎたことでの誤操作が原因といわれています。つまり、ふつうに操作できている状態を前提条件に比較しないと「使いやすさ」は比較できないわけです。

自動車の HMI デザインの変遷としては Tesla のデザインがわかりやすいので、Model S/X・Model 3・Semi などのディスプレイ配置におけるパターンを切り出して紹介しました。それを踏まえて、BYTON や NIO などの中国車と並べて、2つのデザイントレンドの潮流を示しました。

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  • セパレート型
    NIO や Polestar2 などに見られる、メーター類とインフォテインメント類を分離したタイプ
  • コンバイン型
    BYTON や SONY Vision-S などに見られる、統合タイプ

これは、直近で発表されたコンセプトカーの Polestar Precept や SONY VISON-S、ダイソンの EV などにもあてはめて分析することができますので、有効なリファレンスになるかと思います。

HMI デザインマップ

ハードとしてのディスプレイに表示されるソフトを合わせて考えた場合、それらがどういうシステムで動作するものなのかとても興味がある分野です。たとえば Android Automotive OS などの Car OS が今後主流になるとしたら、手元にあるスマホとの関係性はどういうものなのか。実際に、Car OS である「Android Automotive OS」と、スマホのアプリをミラーリングして表示する「Android Auto」は別物です。

下図はそのあたりも見つつ、4つのグループに分けてマッピングしたものです。

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いわゆる自動車業界(上側)とハイテックカンパニー(下側)の対比と、新しいシステムを搭載している左側と旧来のシステムを拡張した右側です。HMI と言った場合に、インテリア・デザイン(ハード)を指す場合と、搭載するシステム(仕組みやソフトを含む)を示す場合とがあり、そのメーカーや企業戦略抜きには語れない側面を持ち合わせています。

MaaS における DX とは

その大きなディスプレイは誰に向けての情報かという点で、運転手(ドライバー)ではなく乗客(パッセンジャー)の視点が重要になります。つまり運転手が運転中に見る情報ではないという点です。もちろん自動運転技術の発達にともない、運転しなくていい世界がくるというのもありますが、それと切り離して考えても Uber の乗車体験で紹介したように、乗客は常にスマホを見ている傾向があるということです。

そのため、乗る前にスマホで検索するという行為もモビリティの体験に含まれます。遠隔でエアコンを操作する EV 同様、乗る前から乗ったあとまでを乗車体験としてとらえる必要があります。そのため、スマホで検索した際に、その移動手段(バスや電車などの移動体)が出てこなければ、その移動体が存在していないのと同じという現象が起こり得ます。

地方のバス路線や運行ダイヤの情報を GTFS 規格にしてデータ化を推進しているのは、その背景があるからだと聞きます。そうしたこれまでアナログで管理していたものもデジタルデータに置き換えること「DX」が MaaS 時代の要請として浮き彫りになってきています。

これだけであれば「MaaSレベル2」にあたりますが、スマートシティの文脈でいう「MaaSレベル4」に必要なパーソナルデータとの連携やエリアごとの行政システムとの連携もますます重要になっていきます。

MaaS アプリのデザインガイド

MaaS アプリと呼べるかどうかはビミョーですが、交通手段を検索し予約から決済までを備えたサービス・アプリ群を紹介します。現在の方向性というか特長から4つのエリアに分けてみました。

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上側が、マルチモーダルとして他サービスとの連携が多くあるもの、下側をシングルモードとして単一の交通サービスを中心に構成しているものを指します。左上に観光やイベントに特化してるもの、右下に公共性が強いものを配置しています。また、左下に新しいモビリティサービス(車椅子やキックボード、AI運行バス)を示しています。

アプリといってもここにあげたネイティブアプリのほかにも、ブラウザで利用するウェブアプリもあります。なかなか総合的にこれらを俯瞰することは難しいですが、ここに分けた4つの方向性は今後の MaaS で提供されるサービスの特長として見分けることはできると思います。

このように、車に関するモビリティの UI/UX と言った場合、車の運転席にみられる HMI や乗客の体験、MaaS にみられるようなサービス別のアプリ体験など多岐にわたります。

「MaaSコントローラー」という言葉がありますが、この場合、乗車体験そのものに直接関与するスマホのアプリがユーザーインターフェースの筆頭になることが考えられます。

POC の重要性

以上のようなことを、考え実践していく(モノに昇華していく)には、POCの実施が重要で、次の3つを念頭におくといいでしょう。

  • 企画フェーズにおけるデザインである
  • 作ると検証は常にサイクルする
  • ユーザー体験とは自身の体験である

プロセスは線形ではなく、サイクルすることを念頭に置くとわかりやすいです。考えるべきタイミングというのは一旦無視して取り組むことで、先にアウトプットが生まれる状況をつくることです。アウトプットを先に進めるためには、常に自身に置き換え考えている必要があります。

そのためには、普段使っているスマホの利用価値を体感し、モビリティにおけるスマホの利用を常に考えておく必要があります。

  • HMI デザインは、ドライバー視点からパッセンジャー視点に
  • MaaS アプリのデザインは、シングルモードからマルチモーダルに

最後に、チームが共同ワークショップやユーザー調査、検証に参加することで意思の共有がしやすくなる点を紹介しました。

『MaaS x Card』を開発した背景もそれがあります。ノンデザイナー向けに開発したワークショップデザインツールで、今回ご紹介した移動や乗車体験を可視化したカードになります。

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※POC とは Proof of Concept の略で「概念実証」の意味。新しい概念や理論、原理、アイディアの実証を目的とした検証やデモンストレーションを指します。

スライドは、Speaker Deck に公開しておりますので、合わせてご覧ください。

About

Takashi Sakamoto

👨🏻‍💻 Experience Design Director / JP 🇯🇵 🚙 GM of Smart Mobility Promotion Div at dots inc. 🖤 #minimalism #design #ia #ux #mobility

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